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2008/09/30

訂正

 9/26のブログ、「もうすぐ英検(単語をこう覚える)」で、「短文で覚える英単語1700フレーズ集」を、「学校採択でのサービス商品」と書きましたが、事実に誤解がありました。
 関係者の方々にご迷惑をお掛けしましたことを、お詫びします。
 フレーズ集につきましては、文英堂までご連絡をお願いします。

祝・開業

 月曜日は、Reading3クラス。1セクションを終えたところなので、3クラスとも音読大会です。

 音読はいつものパターン。リスニングをして、内容の復習。再びリスニングで、一斉音読。個別読み → 重ね読み(黙って、小さな声、おおきな声) → 対面リピート → 筆写。対面リピートでは、区切りを間違えていないかということを意識して、出来るだけ多くの生徒のチェック。今回のこだわりの1つがandなので、そのandを意識させるようにしました。
 考えてみると、今の生徒が高校1年のこの時期には、何を意識させていたのかなぁ。高校3年生の今は、英語力の向上にはあの時ほどガツガツは私自身がしていないのに、スムーズに授業が進んでいます。人間関係が出来上がってきているからかな、それとも、こちらの呼びかけを生徒が受け入れてくれているからか。

 単語テストも6クラスで本格始動。「英単語ピーナッツ銅メダルコース」から、「ピーナッツ」を取り上げて、3クラスにはピーナッツ、別の3クラスにはバラバラで提示をしてのテストです。生徒が1度に覚える分量は、「7ピーナッツ=14単語」です。10ピーナッツでは多すぎるし、5ピーナッツでは少なすぎると考え、7つにしました。マジカルナンバーだしね♪
 回数は、1回だけのテストでは意味が薄いと考えているので、6回シリーズの予定です。現在、1~2回が終了していますけど、平均点や標準偏差とともに、かなりの差が出ています。(100名程度での標準偏差にどれほどの意味があるか、疑問ではありますけど)

 もし1年次に行うとしたら、二つのグループには分けないでしょう。というよりも、分けられないでしょう。でも、3年生の今だから、そして推薦やAOで大学を意識する生徒が多いから、出来ることなんだろうな。
 中間考査までは単語テスト、2学期後半からは別のことを行いたいと思っています。

 放課後は、専門学校を受験する生徒と面接練習。「特待生を目指したい」というので、こちらも力が入ります。一通りの面接の練習を終えてから、「合格は問題ないだろうけど、特待生になるなら」ということで、いくつかアドバイスをしました。最大公約数という表面的なことではなく、具体的に、自分が本当に感じていることを伝えましょう、と伝える。「資格を取りたい、某ソフトをマスターしたい」なんていうきれい事はいらない。その資格を取るために、自分は今からどう取り組んでいるのか、そのソフトに取り組みたい理由は何? 理念で人は動かない、具体的なことを相手に訴えましょう。そんな突っ込みを入れて、明日にもう一度、面接練習を行う約束をして終了。

 その後、経済入門。本日は、インフレとデフレ、スタグフレーション。過度な値下げ競争が引き起こす歪みについて話をしてから、デフレという経済の縮小について、「子ども銀行」発行のお金を手に、体験しました。ゆるやかなインフレが、いちばんの理想なんだろうけど、デフレが起こり、その後にくるかもしれないといわれているスタグフレーション。日銀発表の物価指数の上昇がある一方で、給与が減らされているのは、「ガマン」するべきかどうなのか。素人だからではの考えなのでしょうけど、景気が悪いときに、緊縮財政って、どうなんだろうなぁという疑問で本日のお話は終了。

 最後にESSのFさんとの文学散歩。彼女が気になった一冊が、次。

  • ヒルベルという子がいた (偕成社文庫)

夏休みに、福祉施設で100時間以上のボランティアをしただけあります。障がいに対する関心が高いので、この本が彼女の琴線に触れたようです。この作品に対し、河合隼雄が次の本で解説しています。

「純粋さ」が本日のテーマ。彼女が感じたことを聞くだけです。ただFさんの話を聞いているだけで、彼女の読みが深まっていきます。教育相談の技術が、こんなときにも役に立つものです。

 重量挙げを行っていたときにお世話になった、パワーリフティングの元日本チャンピオンの河瀬さんからメールあり。東京都町田市で整体カイロのお店を開いたとのことです。彼から教えていただいたトレーニング方法がなければ、前任校で部員全員がインハイに参加することなどなかったでしょうね。
 トップ選手から、交通事故を乗り越えて、整体カイロにたどり着いた「経歴」の持ち主です。

ご近所の方は、どうぞお越しください。また、トレーニングについて興味がある方には、次がお勧め。

彼からいただいたメニューで、スクワット165kgまで私は伸びました。(そのせいか、今でも足は立派です♪)

2008/09/27

進路指導と全国学力テスト

 進路関係の動きが忙しくなる。文化祭も終わり、AO入試の発表も始まりました。就職もなんとか決まっているし、大学や短大も今のところはパーフェクト(といっても、まだ数人ですけど)。少し不安なケースもありましたけど、上々の滑り出しのようです。
 いわゆる中堅大学に合格した生徒には、ここで浮かれすぎないように、と注意。周囲にはまだ試験を受けていない生徒も多いので、その人たちのことも考えてほしい、そして入学してからのために、勉強をやめないでいこう。そんな話をしました。

 放課後は、専門学校に受験を行う生徒と書類の確認をしてから、推薦書や調査書などを2セット作り、その後、大学を受験する生徒2名と面談。そのうちの1名に「株式会社とはどういう会社なんですか」「資本金とはなんですか」と質問をされる。(高校の先生は、オールラウンドプレーヤーが要求されるsign01)   
 目の前にあった化粧落としを例に取り、「これが売れると思い、開発・販売したいと思っても、手元にお金がない。でも、同じように売れると思ってくれる人が、そのためにお金を出してくれたとしたら、、」ということで、株について説明。一通りの説明が終わってから、実際にyahooの株式を見て、「株価」というものについて、見ました。ソニーよりも、シマムラの方が株価が高いんですね。(時価総額はもちろん、違うけど)
 学校の近くにコンビニが2軒あったのですが、1つが先日、店をやめました。この2軒の差は何だったのか、もし経営者だったら、いまからどのコンビニと提携して、どんな経営戦略を考えるか、そんな課題で面談が終了。
 「英語の授業よりも、熱が入っていますね」と生徒にいわれてしまいました(苦笑)。 

 その後、夏休みに社会福祉法人でボランティア活動をしてきたFさんと面談。「ヒルベルという子がいた」という作品について、河合隼雄の「子どもの本を読む」(講談社プラスα文庫)を踏まえてディスカッション。出来る僅かなことをやらない人が多いから、やる人たちが一杯一杯になり、疲れてしまうということは、今の福祉の状況と似ています。

 あまり政治的なことはブログには書きたくはない。というのも、どんな思想・信条を持った人たちも、子どもの健やかな成長を願って教育に対して発言していると信じているからです。慎んで考えないと、自分たちの方策が絶対だという偽善に陥ってしまう危険性があります。
 中山国交大臣の発言で、「全国学力テスト」が始まった理由をようやく知りました。

  • 私は(文科相時代に)なぜ全国学力テストを提唱したかと言えば、日教組の強いところは学力が低いのではないかと思ったから。現にそうだよ。調べてごらん。だから学力テストを実施する役目は終わったと思っている。(朝日新聞より)

なるほど。そういう理由だったんだ。児童・生徒の学力の向上が目的ではなく、日教組との絡みだったんだね。児童・生徒の学力の向上は目的ではなかったんですね。テスト導入に当たって大きな役割を果たした元大臣の発言ですから、ウソはないでしょう。

 朝日新聞が調べたところ、相関はなかったそうです。ということで、相関性がないことも分かったし、元文部科学大臣がこのように仰ったのですから、もう来年度からやめませんかねぇ。あ、私の立場ですか? もちろん、教員ではなく、保護者としての立場ですよ。そんな相関性を調べようとするために、自分の子どもを利用されたくはないからです。大臣だって、公人と私人という分けても構わないのですから、教員だって、教員と保護者との立場を、都合に合わせて変えたって問題ないでしょう。

 日教組は抗議したようですね。でも、組織率の低下はあるし、影響力も低下しているといわれているのだから、ここまで評価してくださる元大臣に感謝状を渡したらどうなんだろうかなぁ、日教組も。

 教員としての立場で書いてみます。自分の周囲を見ていても、組合の先生は○○だ、非組合の先生は☆☆だ、というのは血液型で人間性を分けるのと同じくらいにナンセンスでしょう。「この人になら自分の子どもの担任をして欲しい」という基準で考えるなら、どちらにもおられます。児童・生徒を大切にし、向き合い、学力向上に取り組んでくれる先生が、1つの団体に属していたり、属していなかったり、なんてことがあるはずありません。逆に、それを決めつけることに、違和感を持ちます。
 県庁の人が、「○○党の議員はダメだ、××党の議員はいい、とは言い切れない。政党でその政治家の人間性は判断できない」と話していましたが、それと同じことなのかもしれません。

 「これだけ、組合と経営者とがなれ合っているようだと、組合がダメになり、企業もダメになるぞ」とは、尊敬する人の30年前の言葉。ちなみに、彼は上場企業の経営者でした。
 「私が校長になってから、数人は組合を辞めたんだよ」と酒の席で自慢げに話す、S県の理系教育で有名な中学校の校長。(しらふで、人前ではこんなことをいわないだろうな)

 どうでもいい、比較でした、最後は。ただ、働くなら、前者のような懐の広い、人間の大きい人の下で働きたいものです。

2008/09/26

もうすぐ英検(単語をこう覚える)

 高校3年生、最後の単語テストスタートしました。昨日は、担当している3クラスのうち1クラスのみ。フレーズ形式で覚えるのですが、第1回目の結果は上々です。6回続くので、息切れしないか心配ですけど、期待しています。
 この時期には進路のことだけを考えていたい。でも、なかなか、それ以外のことも入ってきます。同じ時間しかないので、その時間配分が問題となるのでしょうけど、右を多くすれば左が少なくなるというジレンマはどの先生方も持っているんだろうな。自分の中で、リアリストとしての判断が求められるとき、時には厳しいことも言わなければいけません。「夢は叶う」は正しいときもあるけれど、必ずしもそうではない。叶わない夢を心の中に大切にしつつ、生き方を考えていく必要もあります。

 なんか、説教師みたいになってきた(笑)

 昨日の続きの単語の覚え方です。

 単語は、1語1語を覚えていくよりも、フレーズやコロケーションなどのまとまりで覚える方がいいと私は思っていますし、実際にそういう指導をしています。生徒もその方が覚えやすいと分かれば、取り組む生徒は徐々に増えてきます。ただ、単語を最初に覚えるのではなく、SVや、英語の「まとまり」を教えてからでないと、単語を覚えても、使えないような気がするなぁ。フレーズやコロケーションで覚えることで、この「まとまり」の考え方も補強されるという、利点もあります。
 フレーズやコロケーションで覚える単語集は、ピーナッツも含めて2シリーズを聞いたことがありますが、中学生や高校の「多数派」にとっては、変更したい部分が2つかあります。

  1. 名詞句とコロケーションなど、分類別にする
  2. 名詞句の場合、必要に応じて意味を詳しく書く

 1の場合には、日本語訳の順番が変わってきます。名詞句であれば、"A B"という順番で日本語にします(a flower shopなら、「花屋」となる)。一方、コロケーションであれば、その順番は逆になります("buy a flowerなら、「花を買う」となる)。 これが、一緒になっていると、混乱が生じるケースがあります。もちろん、教科書などの文脈の中で覚えるのであれば、混乱はあまり考えられません。

 また、名詞句として自然な日本語とした場合に、1つ1つの単語の意味がぼやけてしまいます。それを防ごうというのが2です。例えば、an artificial leg。これは、「義足」として訳されるでしょうけど、もしそのように書いてしまうと、aritificialは「義」で、legは「足」と勘違いする学習者が出てきます。だから、「義足」とだけするよりも、「義足(人工の足)」とした方が、学習者の誤解は減ります。

 具体的に書いてみると、次のようになります。
<名詞句>
  a bad word                 悪い表現(悪いことば)
  a common sport             一般的なスポーツ
  a flower shop               花屋さん(花のお店)
  a jacket button             ジャケットのボタン
  a normal car                ふつうの車
  a short string               短い糸
  a top photographer          最高の写真家(トップ写真家)
  an atomic bomb             原子爆弾
  dangerous work             危険な仕事
  spring vacation              春休み

<コロケーション>
  buy a flower              花を買う
  collect cans              缶を集める
  eat a cake               ケーキを食べる
  find the answer           答えを見つける
  get the prize              賞を取る
  have a ticket             切符を持っている
  kill butterfly               蝶を殺す
  make a snowman          雪だるまを作る
  practice dance            踊りの練習をする
  save energy              エネルギーを節約する
  start a fund              基金を始める
  turn red                  赤に変わる
  watch the fireworks       花火を見る

これを、名詞句やコロケーションで覚えるか、それとも単語をバラバラにして覚えていくか、どちらの方が、学習者にとっていいでしょうか。

 最後に宣伝になってしまいますが、「短文で覚える英単語1700CD付き」を文単位で覚えることが難しい学習者のために、まとまりに分けた冊子を試験的に作りました。
 必ずしも、フレーズやコロケーションとも限らないのですが、サンプルを載せておきます。ご興味のある方は、文英堂までどうぞ。

「abc.jpg」をダウンロード

Sample

2008/09/25

もうすぐ英検(単語を覚えながらと「ルール」の定着)

 文化祭明けの初日、全員が登校。ちょっとうれしい。いや、とってもうれしい。これから、本格的な進路の季節を迎えることもあり、急遽、スーツに着替え、進路を目指しての「結団式」。自分の思いや願い、そして自分の役割を考えた上で、教師の視点ではなく、大人の視点で話をしました。大学入試では志望校に自分が落ちた話をし、全力でやった上で、その結果を受け入れることが、幸せになるための方法なんじゃないかな、と偉そうに訓辞(笑)
 いまになって振り返ってみると、希望校に合格していたら、どんな人生を歩んでいたらどうか。少なくとも、学生時代に知り合えた恩師、友人、そして連れ合い(最後は知り合って良かったかどうかは分からないけど;笑)。生意気盛りの学生で、ことごとく反抗をしていたのに、卒業後に受け入れてくださった先生や、そのつながりで知り合えた多くの人々。ブログなどを通じて、知り合えた人の数々。いまの自分は、やりがいを持ち生活が出来ている、そんな話をしました。
 放課後は、小論文の書き方講座の第2ステップ。1学期は新聞のコラムを写すことを課題としてきたので、2学期はそのコラムを要約して、自分の意見を書くという作業について説明をしました。特に、自分の意見は紋切り型にならないように、「3番目の発想」を大切にすることを教えます。例えば、「星」からイメージすると、「キラキラ、光っている」というのが、最初の発想。これでは、みんなが同じ切り口になってしまう。でも、2番目、3番目の発想となると、同じ人がいなくなってきます。3番目には、自分の感性が出てくるので、オリジナリティが強い切り口となります。

 前々回の続き。

 単語を文で覚えたら、次に単語を増やしたい。でもね、1つ1つの単語を覚えるのは、労力はかかるけど、効果は小さいと私は思っています(この実験を、いまの3年生約200名以上で行っていますので、結果が出たらここにアップします)。
 高校生以上なら、同じように教科書に□をつけたり、(    )をつけましょう。英語を英語で行う授業は見た目は立派かもしれませんけど、高校1年生レベルで、どこまで効果があるのか私には分かりません。抜群に得意だ!という生徒にとってはいいかもしれませんけど、「英語で授業をすべきだ!」と声高に叫んでいる人を見ると、「俺はこんなに英語が出来るんだ、スゴイだろ!」と自己陶酔しているのかなぁと私には感じられることもあります(苦笑)
 半分以上の高校生は、高校入学時に「なんとなく」でしか英語を読めていません。だから、その「なんとなく」を「しっかり」に変えるためにも、名詞のグループはどれなのか、前置詞のグループはどれなのか、主語と動詞とはどれなのか、を意識していく必要があると私は思います。その上で、音読の作業や、ディクテーション、(お好みで)自己表現活動に持っていけばいいと思うことは「守旧派」「抵抗勢力」の証なのかな?(笑)
 動詞のグループは、アンダーバーを引かせています。生徒を指導するときに伝えることは次の通りです。

  • "don't(doesn't) V "はワンセットでアンダーバー。
  • 助動詞は、動詞の意味を広げるもの。だから、"助動詞+V "でワンセットでアンダーバー。
  • 現在完了は、「~という現在の状況を持っている」という意味を作る。だから、" have(has) + pp "でワンセットでアンダーバー。

ということを、出てきたときに、必ず繰り返します。反論があることを承知の上で、、

  • want to doのように、後ろにto不定詞がくるものも、want to doでワンセットでアンダーバー。
  • give up doingのように、後ろにdoingがくるものも、give up doingでワンセットでアンダーバー。
  • be interested inのように、「熟語」として中学生の時に覚えてくるものも、ワンセットでアンダーバー。

と教えます。確かに、文法的に見れば反論はあるでしょうが、最初の段階ではこう教えた方が、生徒の抵抗感が少ないのです。教育相談だけではなく、「正しいアドバイスは役に立たない」ことが、英語でもあると私は思っています。もちろん、高校3年生の現在は、これが文法的にワンセットだとは、思っていません。
 これをずっとワンセットと思っていると、want O to doの時に分からなくなってしまうので、この学習項目が出てきたときが、want to doを理解するきっかけとしていいでしょう。

 では、次に単語をどう増やしていくか、、、というお話は、次回に。

2008/09/23

つける薬はないのか?

英検ネタを少し続けようと思ったのだけど、現場を知らない文部科学省の始まり始まり、という記事。

これを見て、先生方はどう思うだろうか。以前から、携帯電話については、私も疑問に感じるところはある。でもね、それを学校に押しつけられても困りますよ、これ。だいたい、「機能を限定する」って、どうすれば出来るの?(笑) 

 記事にある、指針の参考例として次のようなものがある。

  • 「小中学生は学校への持ち込みを原則禁止にする」
  • 「居場所確認や通話機能に限定したものの持ち込みは可能とする」
  • 「校内の使用を禁止したうえで学校で一時的に預かる」

はい?? 小中学校のことは実情が分からないのでスルーしますけど、「居場所確認や通話機能に限定」って、それだけの機能を持った携帯がだいたいあるのだろうか? もしあったとしても、そんな携帯を持っている割合はどのくらい?  「学校で一時的に預かる」って、携帯を取り上げるのが、どれほどのトラブルの元になっているのか、分かっているのか? プライバシー満載の携帯を取り上げられることは、どれだけイヤなことか、品行方正のお役人さまには理解できないのだろうか。

 こういうことがあるとき、いつも疑問に思うことは、携帯電話で各社は大きな収益を上げている。そして、その収益の「尻ぬぐい」的なことを学校が行う。これって、どーなんだろうか。
 これは、プレステでも、DSでも、なんでもそう。昔は、深夜放送もそうだったんじゃないかなぁ。民間企業の作り出したもので、子どもたちの生活のバランスが崩れる。だから、学校でしっかりと、指導をしていけ!というのは、おかしくないかい?? 
 それならば、携帯電話会社が、高校生以下との契約の時には、使用セミナーを開いて、それを受講しないと契約はさせない。そして、授業中に使用をしていないか通話記録などを確認して、もししているようであれば、契約は解除する。それが、筋じゃないだろうか?
 子どもを商売の対象として、その歪みの部分を学校に押しつけることは、もうやめてもらいたい。文部科学省も、携帯電話の会社のそのように主張するべきではないか?

 その一方で、学力が下がったのも学校のせい、教師は仕事をしていない(問題教師が多い)、教師の研修を増やせ、民間企業を見習え! こんな声が続くようだと、遠くないうちに、学校そのものが崩壊しそうです。
 役割は多くなり、仕事も多くなり、要求も多くなり、評価と給料は低くなっていく現状。これでは、いくら教師が前向きになろうとしても、持続的な活動などできますまい。「教師使い捨ての時代」はそこまできているのかもしれません。

 ちなみに、私は授業中に携帯電話の使用を見つけたときには、電池パックを取り上げるか、電池パックを抜いて取り上げています。これも、生徒が3年生になって、いままでの付き合いがあるから出来ることです。見ず知らずの生徒から取り上げるとしたら、かなりのトラブルが予想されます。お偉いかたがたは、信頼関係の大切さということを、どこまで理解されているのだろうか。
 授業中にでもメールのやりとりをするのは、「恋愛アツアツ時期」が多いような気がする。そんな時に、取り上げるのは大変ですよ~。いちど、現場に来て、取り上げてみたらどうだろうか? 絵に描いた餅が食べられるなら、「こうやって食べるんだよ」と実際に見本を見せてもらいたい。

 現場を知らず政策など出来ないでしょう。文部科学省の方々は、お役所で研修をするのではなく、入省して3年間は公立学校で教員として働いてみたらどうだろうか。最高の研修になるでしょう。

 民間企業の商売が原因で、子どもの成長(教育)にトラブルが生じている、という視点で読むと違うとらえ方も出来ます。そして、繰り返しになりますけど、その「尻ぬぐい」を学校に押しつける監督官庁があるということです。

2008/09/22

もうすぐ英検(これで、合格を目指せ!)

 本日は文化祭の代休。自分自身の英語のリハビリに、相変わらずのシドニーシェルダンsweat01  いつ読んでも、気持ちよくページがめくれるねぇ(笑) 

 昨日のプリントが完了したら、次に練習です! かんなの使い方を学んだら、実際に木を削ってみましょう! それで始めて分かることもあります。用意してもらいたいものが、

です。CDが付いているものと、付いていないものとありますが、表紙は同じですが、英文は違います。150円ほど高いですが、CD付きをお勧めします。

 これを使って、名詞のまとまりを□でくくり、前置詞は(    )、A of Bは「BのA」で大きな□、をつけてから、SVを探しましょう。最初に助動詞が含まれる文から始まりますが、

  • 助動詞は動詞の意味を広げる役割。助動詞と動詞とをワンセットで考える

とすれば、いいだけです。中学3年生であれば、1日4文を学習しましょう。手前ミソながらこの本のいいところは、

  • 英文を読み、暗記する
  • イラストが付いているので、内容を想像できる
  • CDで音声が確認できる
  • 語彙数が約1200ある

というところです。初学者の段階で、単語だけで覚えても、英語力向上という観点で見れば、間違いなく効率が悪い。学参を作る人たちは、もう少し考えた方がいいと私は思っています。

 学習方法は、授業で使っているなら、先生のやり方がいいでしょう。自分で勉強するなら、先ほどのように、英文の構造を学習をしたら、CDを聞きます。

  • CDの後に、自分なりに読む
  • CDの音声のように読んでみる
  • CDと一緒に読んでみる
  • CDを聞かずに、文の強弱を考えながら読んでみる

と学習をしましょう。1つ1つの単語も、文の後に流れますので、ポーズの間に読んでみましょう。

 そして、音読を終えてから、イラストを見ながら、自分で音読をして、覚えます。覚えたら、次に実際に書いてみましょう。書くときのコツは、黙って書くのではなく、単語を発音しながら書いていきます。ブツブツといいながら、書きます。一気に書けないときは、グループ単位(名詞のまとまりとか、前置詞のグループなど)で書いていきます。

 これを4つの文で行っても、これでお終いではありません! 最後に、ディクテーションをしましょう! 何も見ないでCDを聞いて、それを紙に書き写します。このディクテーションが出来たところは、自分で理解が出来ているでしょうし、出来ないところは理解が不十分です。もう一度、やってみましょう。

 そして、翌日にこのディクテーションをもう一度、行います。これが、復習になっていると思ってください。また、復習用のテストは、こちらからDLできます。
 3年前に、進路が決まった、英語の苦手な生徒10名で勉強を行いました。130番までしか終わりませんでしたが、うち、9名が合格しました。正直、私の想像以上の結果でした。ホント、騙されたと思って、勉強してみませんか?

 最後にこの本を独学するときの、いちばんのコツをお伝えします。

  • 難しいと思った英文は飛ばす

この飛ばしができれば、一人前。どうしても難しいときには、翌日、学校の先生に聞いてみましょう。ただし、一度は考えてみる。それで、どーしても分からないときは先生に聞く。ころえが、いちばんのコツだし、長続きします。

 私のクラスの生徒の特徴は、「長文のミスが少ない」ということです。「先生、英語が好きになりました①」で紹介した生徒は、長文がパーフェクト。「英検対策」の勉強はしていませんから、完全な実力で長文が解けたのです。

 次回に続きます。

2008/09/21

無料ダウンロードコーナー

<フレーズで覚える英単語1400関係>

 「フレーズで覚える英単語1400」の原稿とそのテストです。

 フレーズ原稿は「kansei.pdf」、テストは「testEtoJ.pdf」です。テストは「英語→日本語」と「日本語→英語」の2種類が入っています。

 「kansei.pdf」をダウンロード
「testEtoJ.pdf」をダウンロード


<英語の基礎教材関係>

英語授業の最初など、□や(    )、SVの確認などの教材です。

「kisokyozai.pdf」をダウンロード


<短文で覚える英単語1700関係>

確認テストです。

「短文で覚える英単語1700テストファイル」


<Road34関係>

確認テストです。右ページとほぼ同じ問題形式となっており、翌日の確認テストや、早めに終わってしまった場合などにご活用下さい。

「Roadsample.pdf」をダウンロード

 

 学校の先生には、採択の有無にかかわらず、無料で透かし(Do Not Copy)のないファイルをお送りします。経済状況の悪化と共に、経済的に苦しい生徒も増えてきます。プリントアウトをして、生徒に配布されるのであれば、どうぞご使用下さい。
 ご希望の先生は、右側のaboutから、メールでご連絡を下さい。その際に、お名前を学校名も一緒にお願いします。これは、情報収集というよりも、一種の ストッパーです。どうかご理解下さい。
 また塾の先生には、拙著をご採択いただいた場合に限り、透かしのないファイルをお送りしております。

 個人で使用される際には「DO NOT COPY」はガマンしてください。

もうすぐ英検

 文化祭も無事に終了。8月から準備をしていた生徒たちに拍手scissors(*^ー゚)bグッジョブ!!
片づけるのはすぐだけど、ここまでよく準備をしてきました。あなた方の頑張りに対する私なりの応援が、これからの進路指導です。ここは見ていないかもしれないけど、自分の出来る最大限の援助をしていきたいと思っています。これから約2ヶ月、キツイ作業かもしれないけど、やっていきましょう!

 英検3~準2級までの英語力は、ほとんどの生徒が獲得することが出来ます、本校の生徒でも。入学時に、アルファベットさえ怪しいという生徒も、3級には合格することができるし、指示通りに学習をしてきた生徒は、準2級まではいけます。(実際、定期考査で平均点しか取れていない生徒が準2級に合格したときは、こちらが驚きました)

 私なりの方法ですので、気が向いたらチャレンジをしてください。

 まずは、英語の基礎。何が基礎かというと、「まとまり」という概念を身につけよう!ということです。
 これは、間もなく発売される「スーパーゼミ英語構文」からの抜粋ですので、発売までしかアップしません。また、生徒から「教材費」を取る機関・団体(塾が中心かな)での使用は、許可を取ってください。メールはaboutからどうぞ。ちなみに、以前にアップしたものとほぼ同じですが、一部変更しました。(スーパーゼミ英語構文の販売に伴い、ファイルを削除しました。

 「意味が分かったものを音読」といっても、「意味が分かる」とは何なの?という、定義の問題となってしまいます。ただ、英語が苦手な学習者ほど、この「まとまり」の概念があやふやです。この、まとまりの概念が分からなければ、次のステップに入れません。

 もちろん、「完全な理解」なんていうのは、無理だから、「まとまりがある」という理解と、プリントにある程度は、理解する必要があります。プリントを行って、音読→筆写。音読をするときには、「子どもに絵本を読むつもり」、筆写をするときには「イメージをしながら、プリントは見ずに一気に」というのがコツ。

 この、まとまりやSVについては、ルールが分かったら、何度も何度も、トライすることが大切。目の前にある英文で、まとまりはどれ? SVはどれ? と考えながら、学習をさせます。

2008/09/20

授業は確立と改善の繰り返し

 文化祭の初日。相変わらず、「女性の強さ」の原形を見ることしきりの文化祭(笑) 「もう行き詰まったから、後は○○さんに任せた」という言葉を男子生徒から聞き、1回目のカチン。私だって、カチンとくることはあります、少なくない回数sweat01 お前が踏ん張らずにどうするんだsign01
 その後、進路関係で面談の必要があった生徒が、何度の呼び出しにもかかわらず来ないので、2回目のカチンsign01 現実から目をそらしたい気持ちは分からなくはないけど、それじゃ、やけ酒をするような大人になるからね。
 次に、面接練習をしようといったところ、「お化け屋敷の後でいいですか」といった生徒に、本日3回目のカチンsign01 入試とお化け屋敷、君はどちらを取るのだ?徐々に、声が大きくなってきたか。
 最後に、朝とは全く顔が変わっている女子生徒に、本日最後のカチンsign01 いままでどんな思いで、先生方が君たちに接してきているのか分かっていたら、それはないだろうに。1人は、顔だけじゃなくて、国籍まで変わっちゃっているよ。
 今日はカチン×4かぁ。。。20代の頃に戻ってしまったなsweat01 文化祭という非日常ではあるけれど、進路を目の前にして、セルフコントロールできる人間になって欲しいなぁという担任としての願いもあります。そして、最高学年としての自覚も持って欲しい、という願いもあります。
 第1カチンの生徒には自覚を促し、第2カチンの生徒にはこれからの具体的な手続きを話し、第3カチンの生徒には帰宅前に檄を入れ、第4カチンの生徒sはチームプレーで諭すという、それなりにフォローもしています。これが、20代の頃との違いかな。

 それはともかく、本日はこんな授業です。

 授業の前に、生徒に伝えていることは、

  • 英語の時間は苦痛の時間ではないということ

 そして、授業を通じて心がけていることは、

  • 分からなかったことに対する共感、
  • いままで分からなかった生徒を責めないこと(勉強が苦手な生徒は、自分を責める傾向がある。)

 もちろん、これを最初に話したところで、生徒の心がすぐに変わるはずもありません。だからこういう気持ちを、心から持つようにしています。

 その上で、生徒が英文を見たときに、認知をしやすくするために、「名詞のグループを□でくくる」「of以外の前置詞は、(     )でくくる」ということをします。
 次に、SVを考えさせ、その英文が「SがVする」型なのか、「A=B」型なのか、ということを考えさせます。ここまでが、全ての基本。ほとんどの全ての文で、この作業は行わせています。

 次に、課題を与えます。

  • There are stories of goods and materials, of culture and human activities, and of contacts between languages.(EXCEED Reading Lesson 5 三省堂)

 この英文だけを見ても、なかなか理解は難しい。だから、それぞれのandが何をつないでいるのか、また、ofがどこにつながっているのかを考えさせます。この時、ヒントを与えます。(「A, B and C」とか、「andは、名詞と名詞とか、文と文のように、おなじグループを結ぶ)
 グループ学習とは、グループになって授業を受けることだけではなく、それに共通の目的や解決への共同作業を通じて、授業に参加することだと私は勝手に定義しています。だから、わざと難しいことを考えさせます。簡単に解けるようではダメダメ。いちばんの理想は、誰も分からないんだけど、ヒントを通じて考えながら、解決できるような英文(文章)です。ただ、なかなかありません、当然ですけど。

 内容が理解できたら(少なくとも、アウトラインが分かったら)、音読。全体読みをしてから、個人読み、そして重ね読み。重ね読みは、「心の中」→「小さな声」→「おおきな声」というセットです。「上手に発音できるかも」→「ちょっと難しいかな」→「やば難し」という心の動きがあるようです(笑) この「やば難し」という感覚が、次に行う「対面リピート」につながります。

 音読作業を終えてから、ターゲットとなる英文を捕まえて、それを英作文にしたり、内容のQ&Aを行ったりと、課題を行わせて、時間があれば筆写。なければ、筆写は宿題にして、授業が完了。

 文法訳読や(広い意味での)コミュニケーションは、私の中では矛盾するものではなく、文法的に確認をした上で、コミュニケーション活動につながる学習をすることで、お互いに補強されると思うんですけどねぇ。

 授業は、50分間と限られています。だから、あれもやりたい、これもやりたい、と思っても何かをするためには、何かを削るしかありません(当然ですけど)。 そして、1人で学年を受け持っているならともかく、複数の教員で学年を受け持ち、共通の試験の場合には、定期考査の問題も出てきます。
 「好きなように授業が出来る」ことは、いくつかの条件がクリアされた場合のみで、多くの場合には「条件内で、好きなように授業が出来る」ということになります。(ここが、研究者の人たちには理解できない人が多いような気がする)

 だからこそ、他人のマネをするのではなく、他の授業を見たら、自分なりに盗みたいと思ったところを深く考えて、それ以外は無視をしてしまえばいい、とさえ、暴力的に私は思っています。「体には、青汁がよい、うこんがよい、緑黄色野菜よい、果物がよい、、、」と言われて、全部食べる人はいないですよね。それと、同じです。

 授業のスタイルができると、新しい課題が出てきます。その課題を越えるために、いまの授業を改善していく、すると新しい課題、授業の改善・・・・、と「永遠の改善」ですsweat01 だから、研究授業なので優れた授業を見ても、それは「頂上」を見るに過ぎないから、そのままの移入では上手くいくはずもないのです。
 しつこいかもしれないけど、他の先生方の研究発表や、授業を見て自分の授業を深めるためには、自分の授業をベースにして考えることも必要だと私は思っています。「カニは甲羅に似せて穴を掘る」ならぬ、「教員は授業に似せて発表を考える」といったところでしょうか。

 中学3年生のために、無料の教材をアップしようと思っていたのですが、版権のこともあるので、長く行うことは無理のようです。その代わり、「こうやって学習を本校の生徒はしてきた」ということで、続けていきますので、もしよければ、ご参照下さい。(あまり、中学生のアクセスはないかもしれないけどsweat01

2008/09/19

文化祭、コストパフォーマンスで考えるPISA順位

 文化祭の準備完了。グリム童話を元にしたアトラクション。HR長と副HR長の2人が中心となって、よく頑張ってくれました。手を貸せば簡単だけど、貸さないように援助をすると、自分たちで、いろいろと工夫をしています。 
 買い出しに午前中はお付き合い。近所のスーパーと、DIYショップ。小物と、段ボールを私の小さな車に積み込み、学校へ。1人1人に仕事があると、居場所が出てきます。その居場所があると、自分の仕事は行おうとするんだよね。ただ、その居場所を提供するタイミングが難しいケースもある。このタイミングを見逃さないのがベテラン教員なんだけど、これは説明が不可能なんじゃないかなぁ。一瞬の空気というか、流れというか。
 これは、間違いなく、授業にも通じるものがあります。同じ指導案で授業を行っても、生徒のとらえ方は違うもの。行間を読み込むことが新聞の読み方であるならば、一瞬の間や空気を掴むことが授業の極意だと思います。優れた先生であるほど、生徒のプライベートの変化に、授業中に気づくのはこのためです(と、断言してもいいかな)

 寺脇研氏が、さらに減らせといっていた教育予算。文部科学省がOECD報告書の日本語訳を作り、公表したようです。

ご覧下さい。

 PISAで順位が落ちたといわれているけど、教育予算に対するコストパフォーマンスで見たら優秀なんじゃないかなぁ。こういう時にも、民間の視点をぜひとも入れたいですね。

 憎まれ口はともかく、教育を巡る大人側の議論と、実際に生徒と接する現場との間には大きな温度差がある。大人の議論の時には、「教員なんていつまでもやってられないなぁ」と思う一方で、現場で生徒との共同作業や授業を行っていると、やる気が出てきます。自分の中でのバランスが、前者に侵略されないようにしないと、と思うけど、いつまで続けられるやら。。。

 本日は時間がないので、授業のことは次回に。

2008/09/18

授業内に安心感を!

 本日は午後から文化祭の準備のため、午前中3時間授業。文化祭前で落ち着かないかと思いきや、思いの外、冷静に取り組んでいる姿を見て、ちょっとホロリ。しっかりとオンとオフとの切り替えが出来ているんだね。
 HR長のH君も、リーダーシップを発揮するようになってきました。器は人を作るというのは本当ですね。こうしてみると、生徒の成長力は、こちらの想像を超えることがあると、痛感します。

 今月号の「新英語教育」では、協同学習特集。2007年5月号でも特集があったようだけど、その号を持っていないので、今月号だけでは、自分の中でのギャップを感じました。

 私自身も、授業は全てグループ学習。誰と組もうが、何人で組もうが、積極的に参加しようが、参加に消極的であろうが、最初は全て本人たちの自由にさせています。(授業内での「生徒の自由」とは、教員がコントロールできる範囲内の「生徒の選択」という意味です。) 最初から4人組を作ったり、誰かリーダー的な生徒を入れたりすることはありません。

 理由は、授業に対して安心感を持たせるためです。

 高校入学時に、英語の授業にネガティブな感覚を持つ生徒は、半分は超えているんじゃないかなぁ。積極的学習者は少ないのだから、消極的学習者にとっていちばん必要なものは、「安心感」です。(だから、日頃からの生徒との関わりや、教育相談の哲学が大切になってくるんだよね。これを無視する英語教育は、所詮、学者の戯言であったり、偏った実践であったりにすぎないんだよね)
 消極的学習者、つまり、「英語なんてしたくねーよー」と思っている生徒、実践しているしている生徒を、どうやって授業に巻き込んでいくのか。その1つの入り口が、安心感を持たせることです。

 安心感を持って始めて、授業をどうしようかという課題を持てるようになる。

 「新英語教育」で、伏野久美子先生は、「互恵的な支え合いの関係」ということで、次のように協同学習の理念を述べられています。

  • 協同学習の原理の中で一番重要な原理ですが、生徒が支え合いの大切さに気づき、教室内で支え合いの関係を気づいていく(p.7)

 支え合いというのも、確かにその通りだけど、支え合うための土俵にもグループ学習は大きく寄与しています。

 鈴木政浩先生が、「はじめに」で、「授業は立派な教育活動の一環であり」という部分が協同学習に対して述べているのか、明確ではないけど、ここでも安心感というキーワードは出てきません。

 世の中が、ギスギスとしているせいか、学校内もギスギスしてきているといわれているせいか(こういう言い方で、逃げちゃいますけど;笑)、教室内も「おらぁ、勉強しろぉ!」「学生の本分は勉強だぞぉ」という雰囲気が充満しているとしたら、生徒にとっては息苦しいのでは? 学習を通じて、「分かる」という実感を持てるようになれば、自分たちで勉強するようになるという信頼関係を生徒と共有できて始めて、教室がコンクリートの壁から、暖かい空間になると私は思います。

 今回の「新英語教育」でも、教師側の思想性(「お互いに高めあう」)が強い気がするんだけどなぁ。これは、私の思いこみ? もう一度、今日、読み返してみます。

 じゃぁ、お前の授業はどーなんだよ! って、言われそうなので、それは次回に。

2008/09/17

教育予算をさらに減らせ??

 寺脇研という文部科学省のキャリア官僚がいました。いわゆる「ゆとり教育」の推進役の1人といわれている人です。

  • いまの日本はワーキングプアの問題だとか、年金や医療、福祉などの制度が脅かされて大変なことになっている。そう考えると、たとえば科学技術や教育に予算を使っている場合かな? と思うんですね。
  • いま国民にとって大切なのは何かを最優先に考えなくてはいけません。であれば、教育予算の増額を叫ぶのでなく、いまは年金や医療、福祉などを守るために予算を回すことをまず考えるべきです。 

 こういう思想の持ち主だったとは、ぜんぜん知らなかったなぁ。彼は次のような記事をどう思うんだろうか。

 ワーキングプアの問題と、教育の問題との関連が分からない人なんですね。つまり、頼るべき家計に頼れないときにはどうするの? そんなのどーでもいいよ、ってことなのかなぁ。だいたい、教育関連予算を削ることでしか、年金や医療、福祉はまかなえないとでもいうのでしょうか。こういう人物が、文部科学省のキャリア官僚だったのですね。医学部教授を父に持ち、偏差値エリートの学歴の持ち主は、私のような凡人とは違う風景が見えるのでしょう。

 興味ある方は、こちらをどうぞ。

 彼の提唱した「ゆとり教育」に対して、私は一定の評価をしてきたつもりだったけど、彼が「強者の視点」「富裕層の視点」を持っているのであれば、その思想性を考えたとき、なんと愚かな政策だったことよ!と思ってしまいます。

2008/09/16

「経済再生会議」を作りませんか?

 「英語教育の新時代 --- 「『英語が使える日本人』の育成のための戦略構想」を超えて」に参加。著名な先生方を直に拝見できて、少々ミーハーな気分でした。

 何度も言っているように、高校もほぼ全入、大学に至っては、1学部以上で定員割れを起こしている大学が40%以上もある状況で、「英語を学んで大学へ入学する」というモチベーションを持つ生徒は、むしろ少数派です。
 全ての教科教育は、「生徒が学習をする」ということが前提となっていることは、当然なことかもしれません。だから、その前提に従って話は進んでいく。これは、現状を良くしようとする試みであることは間違いありません。
 その一方で、その前提から考えていかなければならない現実もあります。「Aをすれば、生徒はBとなる(はずだ)」という机上の空論や、ごく少数の取り組みに、イライラとする先生方も少なくないでしょう。
 前者は、前者が全てだと思いこまず、後者は生徒のモチベーションのなさに逃げ込まず、というのが大切だと思うんですよね。英語の教員として、前者だけであると、偽善的というか、視野が狭い教員になる可能性があるし、後者だけだと、愚痴だらけというか、浅ましい教員になってしまう可能性がある。両者に共通していえるのは、仲間が偏っているってことかなぁ。

 シンポジウムでは、それ以前のことを感じました。やはり、学者と教師との間には大きな溝があるというか、越えられない壁があるのですね。それは、「『生命』と『命』との差」というものでしょうか。
 『生命』とは、確率論的なもの、科学的なものであるのに対して、『命』とは○か×か、感情的なものという意味です。ある手術を行うときに、「この手術の成功率は、70%です」という医師の言葉は『生命』、「この子は助かるのですか、助からないのですか」という親の訴えは『命』の感覚です。
 グランドデザインを考えたい学者と、目の前の生徒の教育を援助したい教師との間には溝があります。絶対安全な立場にいる人が、不安定な立場にいる中学生や高校生の器のデザインが悪いとか、思想性が悪いとか言われても、あまり説得力がない。というか、心に響かない。私たちは、目の前のその生徒をどう援助していけばいいのか、ということがいちばんの課題・目的なのですから。
 
 もし、説得力を持ちたければ、大学の先生こそ、普通の中学や高校で、授業を受け持つべきでしょう。それがなく、英語帝国主義だとか、日本では英語を使うべきじゃないと、上から目線でいわれても、私の琴線には触れることはありませんでした。
 琴線に触れることは、100の理屈ではなく、1つの実践です。「この実践を行う上で、○○が大切だ。××という政策は間違っている」ということなしには、なかなか説得力が持てないと思うんだけどなぁ。(ちなみに、英語教育の8月号にはそんな突っ込みどころの満載の記事がありました)

  話を伺っていて、面白かったのは大津先生の『すばらしい「英語ノート」の使い方』だったなぁ。あと、江利川先生。それに、古石先生の大津先生に対する突っ込み(笑) 確かに、どんな授業をされているのか、見てみたいですね。あ、、こうしてみると、参加できて、良かったなぁ。

 それよりさ、、英語教師が集まって、日本の経済のあり方に対する提言でもいかがでしょうか? 経済のことなんて分からない? 大丈夫ですよ~。プロじゃないからこそ見える感覚があるでしょうnote 
 でね、その提言で、効果が出るかどうかの検証など、十分には行いませんsign03 で、、、もしね、十分な成果が上がらなかったら、悪いのは現場です。そう言い切ることにしましょう! 提言を十分に活かせない、経済活動の現場が悪いのです。私たちには、一切の責任がありません。だいたい、結果が分かるときには、その会議は解散していますので、さらに安心してね。参加資格は次の通りです。

  • 英語教師として、十分に実績を上げていると、自分で考えている人
  • 他の分野に対する提言をすることに対して、恥ずかしさを持たない人
  • 自分は他者よりも優れた人間だと思っている人
  • 将来、政治家を目指したいと思っている人も可
  • 無責任に、『正論』を述べることが出来る人
  • 絵に描いた餅が食べられると思う人

以上の人は、ぜひともその会議に参加してください。なお、作ったとしても、いつ解散するかは分かりませんので、ご了承下さい。

2008/09/14

英語の苦手な中学校3年生!

 ようやくペースが出てきた。英文が難しくなったことに加え、2.5歩、、いや2.8歩、戻っていることもあり、行ってこいで、5歩くらい遅れているのかな(苦笑) でも、音読の声が小さくなってもいないし、勉強する地合いはまだ失われていないようです。

 学習方法は相変わらずのリスニング重視。生徒との面談の時に、「よく考えなさい」とhowとかwhatを提示しない指示は意味がないのと同じように、1回1回、どのように聞くかを指示。topic(theme)を考えさせるのか、細かい内容のメモをとらせるのか。リスニングを終えて、Q&Aに入っても、Qに対してダイレクトに答えられる生徒もいれば、答えられない生徒もいます。だから、単にQを提示するだけでなく、どのようなQを出すかも、英語教師のキャラに合った工夫が必要なのでしょうね。
 ちなみに、私は3問のウチ、最初の2題はYes/Noで答えられるような問題。最後は、本文から抜き出させる問題にしています。そのあと、選択肢の中から選べるような、プリント構成です。

 選択授業で、「生活英語基礎」(2単位)という科目があります。積極的、消極的(笑)な受講者も含めて、約60名を自己申告で3つのグループに分けました。もちろん、ESSメンバーは、内容が難しいクラス。で、私が受け持ったのは、自己申告で英語が嫌いな、いちばん基礎的なクラス。1年生の時だと厳しいだろうけど、人間関係が出来上がっていることもあり、授業はあまり苦ではありません。

 副教材で、Road34を使用して、わずかに説明→問題→自分でマル付け、という具合に授業を行っています。Road34は基礎的だということもあり、生徒が自分たちで問題をすすめていきます。今まで英語なんてほとんど勉強したことがないというNさんからは、「これ、分かりやすすぎ」という、誉められているのか、けなされているのか分からない言葉までいただきましたcoldsweats01
 前回は、「疑問詞」を勉強したのですが、力がついてきたと思い、間接疑問まではほとんど説明なし。生徒からは、「手抜きじゃないの~(笑)」というヤジもありcoldsweats01 でも、疑問詞はなんの問題もなく生徒は自分たちだけで、出来ました。間接疑問も、「何を尋ねているの?」という観点で説明していくと、すぐに出来るしねぇ。「あ!分からない」ではなくて、「分かる(かもしれない)」という意識で行うと、学習もスッと入ってくるのですね。

 卒業するまでに、英検の3級を取ってくれないかなぁとかすかに期待していますが、はたしてどうなるだろう。

 「実践的コミュニケーションとしての英語」を目指すなら、自分が作った教材も含めて、「それでいいの?」と思うことがあります。

  • 次の英文を、疑問文(否定文)にしなさい

というもの。確かに、不要かといえば、必要です。でも、これで十分かといえば、十分でない。もともとの文を、疑問文(否定文)にするだけでなく、何もないところから疑問文(否定文)を作ったり、長文の中で解釈していったりする必要性があるんじゃないかな。

 文法学習という名前で、書き換えをしたところで、それは文法学習に名を借りた「こなし教材」に過ぎないだろうし、コミュニケーション重視ということで、ルールを軽く説明するだけではダメでしょう。
 英語的なルールをまずは何となくでいいから理解させて、それを音読・筆写させて、自分で作れるようにしていく。この、フィードバックが学習には必要だと思うのですが、いかがなもんでしょうか。

 英語の苦手な中学校3年生のために、プリントを作ってみました。もしよければ、ご覧下さい。ホントは「コピー禁止」の透かしを入れて、プリントアウトできるようにしたいのですが、一太郎でそれを行うと、かなり重たくなり、アップできなくなります。ですから、印刷・コピーが出来ないような設定になっています。
 音声もアップしようと思ったのですが、こちらも、まだ録音が出来ていません。もっとも遅いと、音声のアップは26日になる予定です。
 1年生の内容を10回程度でまとめてみますので、受験前にトライしてみましょうup

「lesson.pdf」をダウンロード  

2008/09/08

日本は先進国なのか?

 新学期で授業も本格化。1週間の「リハビリ」を終えて、ようやくコースに入れるかな。
 いつものように、リスニングから始まり、トピックを探して、解説、音読、筆写、暗記。3年生の2学期にありがちな、弛みにカツを入れる。3年前と同じ場所を行っているんだけど、その時のプリントを見返してみると、あの時の方が授業が活発であったと痛感。そろそろ、転勤の時期かな、私も。

 先日、教員仲間で久しぶりに一杯飲む。3年生の担任がいたこともあり、進路の話となりました。そこで話題となったのは、資金繰り。早い話が、お金の問題で、上級学校に行けない生徒が増えてきているという事実です。また、保護者の立場で、授業料の高さを痛感している保護者もあり。こういう話を聞くと、日本の少子化も当然なのかな。

 さらに、読売新聞に悲しい記事が。

  • http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/chiba/news/20080902-OYT8T00936.htm

 日本は本当に、先進国と言っていいのでしょうか。この子どもたちがどんな状況だったのかと思うと、涙が出てきます。同級生だった児童や担任の先生にとっては、これほど、辛くて残酷なことなどないでしょう。

 自己責任という言葉で、自分たちの役割を棚に上げ、当事者に全てを押しつける人。他者への痛みには鈍感な人。自己PRを大切にして、慎む心をどこかに追いやった人。日本文化の持つ良さはどこに行ってしまったのでしょうか。

 やりようのないイライラを感じていると、またもや悲しい記事が。

  • http://mainichi.jp/select/jiken/oitacorruption/news/20080908ddg041040006000c.html
  • http://www.asahi.com/national/update/0909/SEB200809080022.html

 相変わらず、教育委員も誰も辞めておらず、教育長も辞めていない。よく、信頼の回復などといえたものです。不正について何も知らなかった若者が、退職願を出してまで、その学校に留まりたいという思い、教員としての思いを、オエライ人々はどうお考えになるか。自分たちのように、「選ばれた人間」「偉い人間」にとっては、全く関係のことのないことと、「人ごと」として考えているのだろうか。
 「知らなかった」と教育長はいっているようだが、「知らなかった」ことが「無罪」の理由であるならば、得点の操作を受けていた若い先生たちも、「知らなかった」のだから、「無罪」ではないのでしょうか。自分たちだけは地位を守られ、若者からは地位を奪っていく。こういう風景を見せられると、公教育に対する不信感など膨らむ一方ではないかと不安に感じます。
 
 「教育」を、「教え導く」という意識で考えると、その先生は権力的になる傾向があるでしょう。「教え導く」とは、「自分のカラーに染める」ことであり、それは、「相手を思い通りにする」ことにつながるからです。
 若い先生には、「教育」を、「援助」という視点で持つ機会も持ってほしいものです。

 日本という国は、若者にいつから冷たい国になったのでしょうか。

2008/09/06

定着をしない理由

 ようやく一週間完了。皆勤の日もあり、クラスの中は、1学期からよい意味での現状維持なので、少しホッとしています。
 3年前に比べて、AO入試が早くなってきています。定員確保のために、大学によっては、AO入試という名目にして、青田買いをしているだけでは?と思うことさえあります。
 同僚から、「『指定校自己推薦』という入試方法があったよ」と苦笑混じりに、とある専門学校の話を聞きました。『指定校』とは、その高校に割り与えられた枠で、必ず合格させる枠。『自己推薦』とは、学校長の推薦を必要としてない、いわば立候補制。この2つの組み合わせとは、何なんだろうか?(苦笑)

 生徒には、「合格が目的ではない」と、古くて新しいことを伝えるだけでなく、「自分の志望校に合格するのに、今の自分の姿勢でふさわしいと思うのか」とカツを入れる。夏休み明けの暑い中で大変だとは思うけど、そこを乗り越えてほしいという期待も含めて、ちょっと締めていかねば。

 今の少年たちは、小さいときから、商売の対象とされています。小さいときにはゲーム、小学校ならゲームや習い事、塾。中学校では携帯の使用が始まり、塾や高校への入学者として。高校になると、携帯の利用者となり、大学・短大・専門学校への予備軍として。
 商売の対象となることは、チヤホヤされるということです。チヤホヤされて育てば、そりゃ、つけ上がることもあるだろうに。大人社会が、チヤホヤしているわけですよ。
 その一方で、そのつけ上がった状態をみて、「今の子どもは甘やかされている」という大人もいます。そういう人たちは、PSPやDSを発売しているメーカーや、携帯電話のメーカーへ何らかのアクションを起こしてみたらどうでしょう。印籠があればいいのですが、絶対的な解決手段を持たない学校にいわれても、仕方ないこともあります。美味しいものを目の前にぶら下げられて、それをたくさん食べて怒られる子どもたちの心はいかばかりか?
 ゲームでの遊び過ぎや、「携帯中毒」で勉強の時間が削られているのは間違いないことでしょうから、高校卒業までゲームと携帯禁止!とか、タイマーをつけておいて、1日の時間制限をしたらどうでしょうか
up 売れなくなるかもしれませんが、それは仕方ないと納得してもらえるかな。  

 前回の続きです。あと、今までに書いたことの繰り返しにもなります。偉そうに「定着しない理由」なんていうタイトルは付けましたけど、どう定着させるかは大きな課題となっていて、なかなかうまくいきません。

学習者が新しいことを定着させるためには、

  1. 分からない状態
  2. 何となく分かる状態(市川伸一氏のいう「生分かり」)
  3. 定着した状態

この3段階が必要となります。1だけではもちろんだめだし、2にとどまっていても、すぐに「1」に戻ってしまいます。「1」でとどまっているのは問題ですけど、授業にしても教材にしても「2」に留まっている場合が多いようです。

 指導者的立場の人たちは、「2」の状態をそれほど苦労することなくクリアして、「3」にたどり着いた人たちが多いのではないでしょうか。だから、「2」に到達したら、「3」になっていると考えてしまう。
 一方学習者も、分からなかったことが分かった「2」の状態になると、何となく分かったつもりになって、ホッとしてしまう。安心したまま過ごしてしまい、「1」へと逆戻り。
 「3」に到達していると思う教授者と、「1」に戻ってしまう学習者。ここで、大きなギャップが出てきてしまいます。

 では、この「2」を「3」に持っていくためには、ドリル学習をすればいいのかといえば、それだけでは難しいのではないかなぁ。もちろん、かなりの分量をすれば出来るだろうけど、時間的にも難しい。並べ替えの問題も、いいかもしれないけど、それだけでも難しい。
 受動的に学習をするのではなく、能動的に、自分から動くことによって学習をする必要があります。(「この問題を解きなさい」といわれて、その問題を解くことが能動的というわけではない) 与えられた問題を解決するために、どう対応すればいいのかと考えるということです。

 これは、いうのは簡単ですが、実際に行うのは難しいものですsweat01 「日本の赤字国債をなくすためには、景気回復をすればいいだけでしょー!」というくらいに、無責任な提案です(苦笑)。でね、無責任さを隠すために、「宿題」や「課題」をたくさん与えるところもあるんだよねぇ。

 「能動的に学習」のためには、モチベーションが必要となってきます。「1」で留まっている学習者は、モチベーションが低い傾向があるので、どうやって学習を促していくか。「分かるようになれば面白い」というだけでなく、そこに至るまでの学習者への援助(授業であれば、学習者同士の助け合いなど)も必要となります。

 とはいえ、全てが出来たとしても、「3歩進んで、2歩下がる」、、、いや、、「3歩下がって、2.5歩下がる」なんですけどね(苦笑)

2008/09/03

「塾ミシュラン」がほしい

 自由堂さんとのやりとりの中で、ちょっと面白いアイディア。人的なパワーの問題はあるけど、「塾ミシュラン」を作ってみたいなぁと、保護者の1人として考えています(教員の1人じゃないので、勘違いなさらずに)。「高校ミシュラン」は、ご丁寧なまでに行われているのに、なぜか塾はされていない。免許も持たない素人講師がほとんどで、シラバスも考えておらず、特に使用されている教材に至っては市販に耐えられないようなものが多い。
 ただ頼る保護者・生徒(特に保護者)の気持ちは分かります。父の入院の時に、母親がそうでした。素晴らしい医師に巡り会えたにもかかわらず、なぜか同じ部屋に入院する患者の家族との「口コミ」を信じてしまうものです。看護師とのちょっとした会話にすがってしまうものです。父の病状の現実を受け止めたくないという思いと、医療界への不信感を持っていた母は、医師よりも、他からの情報を持ってしまいました。しかし、知識や症例数も、全て医師の方が上であることはいうまでもありません。
 この構図、何か似ていますよね。
 保護者は(私も含めて)、自分の子どもの可能性をいつまでも信じたいものです。伸ばしてくれるというなら、どんな方法でも試したい。成績の高い子どもを持つ親は、さらに伸ばしたくなる。成績の低い子どもの親は、こんなはずではないと思う。中程度の子どもの親も、もっと伸びるはずだと思う。これらは、極めて当然な心の動きです。おそらくは、教員でさえ、自分の子どものこととなると、こう思うことが多いかな。(俺もそうなりそうだなぁ;苦笑)
 そこで、塾へと足が進む。私は塾の全てが悪いとは思っていません。教員が行うべきことかもしれませんが、時間的・人数的にどうしても教員はサポートしきれいない状況があります、現状では。そのために、塾を必要としている児童・生徒が少なからずいることも重々承知しているし、それを否定しようなんて思いません。
 だから、「塾ミシュラン」があれば、面白いんじゃないかなぁと思いました。

 教材でも授業でもそうですが、「分かりやすい=生分かり」はそれほど難しくはないことです。でもね、「定着させること」は難しい。両者は似ているようで、大きな違いがあります。「分かりやすい授業・教材」と、「実力がつく授業・教材」とでは全く変わってくる。
 ところが、この両者の区別がつかないというか、「分かりやすい」=「実力がつく」と考えている人たちが、少なからずいます。これは大きな問題だと私は思います。分かった気にさせて、実力のなさを試験で知ったときに、生徒に何が生じるのでしょうか? 「どうせ自分は」という気持ちです。それは、児童・生徒にとって、どんな影響を及ぼすのでしょうか。

 時間がなくなったので、また次回にでも。

2008/09/01

これで学力がつくのか?

 

新学期開始。生徒が元気で夏休みを終えて学校に来ると、ホッとするものですね。夏休みを短縮することを歓迎する論調のマスコミもあるけれど、その短縮がどれほどの効果があるのか、またどれほどのマイナス点があるのかを後追いすることもないでしょう。児童生徒を何だと思っているのでしょうか。「健全な発育」という視点で教育は考えたほうがいいと私は思います。

  • 学力とは何なのか?

 禅問答になるかもしれないので、次のようにして考えます(暴力的だけどね)。

  • 入試で点数を取る力

定義に異論がある人もおられるかもしれないけど、強引にこう書いてみます。「テストの妥当性はどうなのか?」という人もいるかもしれないけど、ちょっと脇においておきましょう。

 入試で出題される問題は何かというと、圧倒的に大きいのは長文問題です。その中で指示代名詞が何をさしているかとか、並べ替えをしてみたりとか、内容把握があったりなどなど、あります。
 その一方で、問題集によく出てくる、「この文を疑問文にしましょう」とか、「この文を否定文にしましょう」なんていう問題は出てきません。「この英文を現在完了にしてみましょう」なんていうのにいたっては、どんだけですか?
 「これが英語の基礎です」という言葉で、教える技術をごまかされたり、使う教材のひどさをごまかされている生徒がどれほど多いか。(「もうすぐ伸びると思うんですけどねぇ」といわれ、もっと受講しちゃう中学3年生はどれだけなのかなぁ)
 もしそれが正しい「基礎」だとしても、それだけ繰り返して、いわば、半クラッチの練習だけをして、実際に走行しない学習をしたって、どれだけの意味があるのだろうか。(30代以上にしか理解してもらえないかな?;笑)
 
 確かに、英語のルールを学ぶ上で、疑問文を作ってみたり、現在完了の形を練習することは大切です。(実際、拙著のRoad34でもやっているし) でも、基礎基礎といってそればかりやっても、実際の実力テストでは、疑問文という問題は出てこないだろうし、並べ替えの問題があったとしても、長文問題では前後の文脈を理解していることが前提となっている場合も少なくなく、問題集での学習がそのままダイレクトに使えるとは限らない(というより、使えないときのほうが少なくなくないか?)

 だったら、そこを乗り越える教材が使われないのでしょうか。そこを乗り越える授業が行われないのでしょうか(これは、塾だけでなく学校でもだけど)。

 単語という問題を脇におくと、、、

  1. 文法のルールの説明
  2. ルールの習得(使いこなす力)
  3. 実際の場面で、そのルールを理解できる能力

が必要になってきます。「3」は、長文問題だけでなく、リスニング、ライティング、スピーキングなどの4技能が使えるようになって、という意味です。

 あまりにもオーラル重視になっているために「1・2」を軽視してもダメでしょう。(これは学校に多いかな)
 教えやすいという理由で「2」だけで完結してもダメでしょう。(これは塾に多いかな)

 それを踏まえたうえで、どう長文を読めるようにするのか、どうリスニング問題に取り組む力をつけるのか、ここまで完結しない限り、上に定義した意味での学力などつかない=生徒が学力の向上を実感できないと私は思っています。

 実感できるとそれがパワーとなり、もっと高みを目指していけると私は思うのですが。。。

連語で覚える英単語

信頼できるカナダ人のチェック済みコロケーションと句動詞です。

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