オリジナリティのススメ
地元の教育委員会主催の「楽しい化学教室」の講演会へ。講師は、「はやぶさ」計画の中心人物であるJAXAの川口淳一郎先生。科学者の魂が感じられるお話しでした。
ご講演の中で心に残ったことばを書き留めておきます。
- 「はやぶさ」は「偉業」ではなく、「こうすればできる」ということの積み重ねである。
- オリジナリティが誇りであり、オリジナリティが「格付け」から脱皮できる方法。
- 高校から大学に行くときに、自らの人生を決められるはずがない。
- 大学までは材料集め。
- 誰もが、「学び」から脱皮するときが来る。
- 先代からの学びから、オリジナリティに移行する。
- 見えるものはみな「過去」のものである。
- 学んだことはみな練習問題。
- いつの時代でもイノベーションなんて用意されていない。
- 過去の全てを学ぶのではなく、必要な時代のみを取り上げる。
- 原点と目標を揺るがせない。
- 本物には力がある。
- アイディアで変革
- 製造から創造へ
- 個性とインスピレーションを伸ばす人材育成
- 高い塔を建ててみなければ、新たな水平線は見えてこない
- Think different=天の邪鬼のすすめ
英語長文を早い時間で読ませて、内容を把握させるということを目標とするならば、その練習として実力+αの英文をじっくり読み、スラスラ感を持てるようにトレーニングを重ねていくということに、異論を持つ人はいないでしょう。どのようにじっくりと読み、どのようなトレーニングをするかについては、いろいろな考えがあるのでしょうけど、大まかな方向性については問題がないと思われます。
そして、どのようなトレーニングがベストかということは、答えが出ていません。もし、「ベスト」のものがあれば、それを使えばいいだけです。日本経済を覆っているデフレ対策の模範解答がないのと同じように、ベストのトレーニング方法はありません。景気が悪くなったら公定歩合を低くして、良くなったら高くしてなんていうだけでは、対処できないのと同じです。税金を上げて税収を高めようとすれば、個人消費が悪化するという「デメリット」だってあるのですが、こと教育については、何かを行ったときのメリットにばかり焦点が向けられて、デメリットについて語る人はあまり知りません。授業の中だけを考えれば、単語の練習を十分に行えば、読解の時間を減らすことになるかもしれないし、読解を十分にとれば音読の時間が少なくなるかもしれません。あれもこれもと授業の中に取り入れれば、生徒の自宅学習に頼ることになり、そうすると自宅学習をしてこない生徒(生徒層)は「切り捨て」となっていきます。
話しが拡散してしまいましたけど、現状という器を受け入れつつスタートすることを考えれば(その器を教科担当1名の力で変えていくことは非常にたいへんだし、上から何らかの指示があっても変えられないことの方が多い。私たちは正論で解決できる社会に暮らしているわけではないのです)、方法論はあくまでもひとつの目安であり、その器に何を入れていき、「美味しい飲み物」を作るかは、先生1人1人のオリジナリティによるものしかないのです。だからこそ、そのオリジナリティを求められる現場の教師としての矜持を持つ必要があるんだけど、それが往々にして「共通理解」「方向性」という美辞麗句で阻害されることがあるのかなぁ、と思うことがある。求めている方向性が同じなのであれば、何に力を入れるかという「優先順位選択権」くらいは、私たちが持ちたいと思いますが、いかがでしょうか。
こちらの生徒への期待と、生徒のこちらへの欲求との均衡したバランスが、いちばんの生産性の器となります。そのバランスをどうやって作り上げていくか、そのバランスをみないで授業のみをみて、トレーニング方法だけを真似したって大やけどをしてしまうってことです。
その大やけどの元となる「トレーニング方法」について、宗教的に「これが正しいんだ」というえらい先生なんて信用してはいけません。オリジナルのトレーニング方法を探していくための「練習問題」なんですよ、本やネットの情報というのは。








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